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執筆者の写真訪問看護 ひだまり

増える「6月病」 あなたは大丈夫?

更新日:8月17日




「5月病」は聞いたことがあると思います。主に新入社員や新入学の大学生などに見られることが多い心身の不調です。

最近ではもう少し後の6月ごろに現れる心身の不調が「6月病」というものがあります。

新入社員だけでなく、異動などで環境の変わった社会人に多いものです。少し遅れて現れた5月病のようにも見えますが、実は、6月病と5月病は性質が違います。

6月病はうつ病の入り口の状態といえます。

環境変化が発端であることは同じですが、我慢に我慢を重ねて、我慢しきれなくなって出てくるのが6月病。早いうち、例えば5月の段階で気づいて手を打てれば回復も早いのですが、6月病は“こじらせた状態”ともいえ、適切な対応が求められます。

環境の変化は入学、入社といったことだけではなく、昇進なども要因になります。プレーヤーとして優秀な人がマネジャーとなり、自分と同じように仕事ができない部下へのいらだちなどがストレスとなって不調につながる、という「昇進うつ病」も珍しくありません。


あなたの心身の状態をチェック

6月病は特にまじめに頑張る人に多い傾向があります。そうした人は、多少の不調があっても「このくらい大丈夫。もっと頑張らないと」と心身に鞭打って走り続けてしまい、無理がきかなくなって倒れてしまう、ということになりがちです。初期のSOSにはなかなか気づかないことも多いもの。次のことが当てはまらないか、チェックしてみましょう。 頑張りすぎていませんか? 

6月病の予備軍チェックをしてみましょう。


〇 明日会社に行きたくない(仕事したくない)と考え、眠れない


〇 同じことをするにも、いつもよりイライラする


〇 いつもの習慣を変える必要がある場合など、変化を求められても面倒で受け入れたくないと感じる


〇 周りの言うことを肯定的に受け入れられない(話しているのを見ると、自分の悪口を言っている気がする、など)


〇細かいことが気になる


〇会社支給のスマートフォンを手放せない、夜間や休日もメールチェックをしないと気が済まないなど、会社から離れられない


〇好きなことや楽しいはずの趣味も、やる気が起きない


〇走ったりしたわけでもないのにドキドキする、動悸がする


〇ふわふわ、クラクラとしためまいがする


〇食欲がわかない

1つでも当てはまるものがあれば、要注意です。また、家族や同僚などについても、上記の項目に当てはまらないか、意識してみてください。


長引かせないための対処法



〇睡眠をとる

睡眠はいうまでもなく健康の基本です。眠ると気分もリセットされます。頭がすっきりして前向きなアイデアもわきやすくなります。逆に、「眠れない」というのは不調のサインであることが多いので、要注意です。

睡眠のほか、しっかり食事をとる、運動するといった、基本的なことを大切にしてください。

〇趣味や好きなことを楽しむ

趣味や好きなことを楽しむ時間を持ってください。楽しみに意識を向けてストレス源から離れることで、心をリフレッシュさせます。

〇家族や友人など、自分が好きな人と話す

安心できる人と話すことも効果的です。

自分を支えてくれるものは、会社(仕事)だけでなく、家族や友人、趣味など、いろいろあると思います。そうした“柱”を多く持つほど、安定します。柱が一つだと、それが揺らいだとき不安定になってしまいます。柱は“居場所”と置き換えてもいいかもしれません。

〇自分なりの“お守り”をつくる

自分の気持ちが和らぐ「ちょっとしたこと」を見つけてください。深呼吸でもいいですし、空を見る、好きな音楽を聴く、お気に入りのお菓子を食べるなど、どんなことでもOKです。ちょっと調子が悪いなというときに、自分を労わる“息抜き法”をつくるのです。こうした方法を持っていると、ストレスへの対応力が高まります。これは、「コーピング」といわれるストレスへの対処法で、企業でのストレスマネジメントなどにも広く活用されています。


日ごろからストレスとうまく上手に付き合う方法を身につけて、うまく乗り切っていただきたいと思います。

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